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2005.04.28

町田康「告白」

河内十人斬りの城戸熊太郎を主人公に、自分の妻も含めた十人もの人を斬り殺すに至る様子を描いた小説。

すごい本だった。僕の中で、ちょっと前まで最近の中で最強だと思っていた「スタンド」や「ウォーターシップダウンのうさぎ」を超えた。
最初の方は電車の中で笑いをこらえるのに必死だった。途中何度か泣きそうにもなって、やはり電車の中我慢した。最後の復讐(十人斬り)の場面ではシャッフルしていたiPodから偶然「悲しき願い」(KillBill Vol.1でも使われていた)がかかってきて、狂った描写とあいまって読みながら半分トリップしてしまった。
プライドや他人(=恥)への恐れからまっすぐな行動、言動をとれず、社会に対する疎外感を募らせる主人公、というパターンでいえば限りなく多くの小説・映画で扱われたテーマだ。しかしこの本がすごいのは半ば異常と思えるほどにその理由やそのときの熊太郎の心の声を細かく描写しているところだ。これがときにはおかしく、ときには悲しく、また熊太郎と同じように世間に憤ったりと、気がつけば自分がいろんな感情を味わっていてエンターテインメントとしてもちゃんと完結している。

映像化は難しいと思う。けど、果敢に挑んで小説を超えるものを作って欲しい。天才求む!

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